TOEICのPart(パート)1対策
まず当たり前な話だけど、パート1には疑問文は出てこない。つまり倒置(通常の文と語順が変わること)が起きることはない。
だから真っ先に「主語」がアナウンスされる。この主語をちゃんと聞かなければならない。英語の本当に大事な主語をきちんと押さえるということが、パート1の攻略の第一歩だと言える。
TOEICパート1の攻略は主語から
主語がどれほど大事か?またパート1攻略の第一歩かをわかってもらうためにも、公式問題集に実際に掲載された主語の傾向を見てみよう。
公式問題集の1(赤いやつ)のTEST1とTEST2のpart1の主語は以下のようになっていた。
テスト1
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Aの主語 | 人物・単数 | 物・単数 | 人物・単数 | 人物・単数 | 物・単数 | 物・単数 |
Bの主語 | 人物・単数 | 物・複数 | 人物・単数 | 物・単数 | 人物・単数 | 物・複数 |
Cの主語 | 人物・単数 | 人物・単数 | 人物・単数 | 人物・集団 | 物・複数 | 物・複数 |
Dの主語 | 人物・単数 | 人物・複数 | 人物・単数 | 物・単数 | 人物・単数 | 物・単数 |
テスト2
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Aの主語 | 人物・単数 | 人物・単数 | 人物・単数 | 物・単数 | 人物・複数 | 物・複数 |
Bの主語 | 人物・単数 | 人物・複数 | 人物・単数 | 人物・単数 | 物・単数 | 物・単数 |
Cの主語 | 人物・単数 | 人物・単数 | 人物・複数 | 人物・単数 | 物・複数 | 物・複数 |
Dの主語 | 人物・単数 | 人物・単数 | 人物・複数 | 物・複数 | 物・単数 | 物・単数 |
赤字の部分は特に正答率が低い問題の答えである(アプリのabceedによる)。御覧のとおり、物が主語になった場合の方が問題の難易度は上がるわけだ。しかもTEST2の5と6は正答率は50%台!
ということはつまり、初心者の方はまずは人が主語の問題を確実に正解すること!である。
part1の主語が人
人が主語の問題の間違えるポイントは、主語の部分…ではもちろんない。人の主語(ほとんど代名詞)はすごく簡単なのですぐにわかる。
人が主語の場合、何で間違えるか?というと、動作である。つまり、覚えている動詞のボキャブラリーで正答率が変わってくる。知らない動詞は覚えなくてはならない。
主語が人の動詞の時制
次に、動詞の時制である。ただ人物の場合、ほとんどが進行形であることが多い。
まれに完了形が用いられる(例、公式問題集2(灰色)のTEST1の4など)。そうなるとグンと難易度が上がる。また参考書などでは頻繁に完了形を絡めた練習問題が出題されている。もしもハイスコアを狙いたいのなら、完了形が出ても惑わされないように練習が必要だ。
というのも完了形が苦手な人は、have(has)に意識が集中してしまうはずだ(自分もそうだった)。不慣れなものを理解しようと脳が処理しはじめてhave に焦点が合ってしまい、他の情報が耳に入りづらくなる。
重要な情報は、have以下の過去分詞だ。そこを重点的に聞けるようにするには、haveが登場しても脳が落ち着き、次の過去分詞をとらえられるだけの練習が必要なのである。
また、練習問題では、完了形と進行形の違いを問うような難問も出てくることがある。ここまでくるとかなりレベルが高い。こういうのには何度も間違えて、それらを聞き分けられるような脳の神経を作り上げるしかない。練習!
物が主語になる問題
物が主語になるとなぜ難しいのかというと、まず単純に物の英語の名前を覚えていないと解けないというのがある。たぶん単語帳で覚えていてもなかなか登場しない普通名詞が出てくる。
こういうPART1特有の単語は、TEX加藤さんの著書『金のフレーズ』ではサプリメントの形として掲載されている。本編も重要だが、こういうところも金フレは痒い所に手が届いている。ホントありがたい。そしてTOEIC受験者のほとんどは金フレ持っているはずだから、こういうところまで覚えよう!
次に、物が主語の場合、何が問われるのかを予測するのが難しいのだ。人が主語ならすぐに写真の中の人物に目が行く。しかし、物の場合、コンマ何秒か探さなければならない。
特に人物が登場しない写真の場合、複数の物を見て、どれが読まれるかを先に予想することになる。つまり複数の先入観が頭にあるわけだ。そして唐突に、自分の予想を超えたものが問われたら当然戸惑い、間違えやすくなる。
こういうところが人が主語の場合と大きく違ってくる。
次に時制だ。
物が主語の時制の特徴
物が主語の場合、受動態になる可能性が高い。つまりbe動詞が登場する。そしてbe動詞自体には特に意味はないので、そればかり頭に入ってしまうとその後の過去分詞が耳に入らない。
さらに物が主語の場合、受動態の進行形という形も頻繁に登場する。つまり、be動詞 + being +過去分詞という語順が展開するのだ。これまたbe動詞に気を取られていては問題が解けなくなる。
また練習問題の中には、受動態の進行形と完了形を4つの選択肢で微妙に変えてきて惑わせる!という問題もあった。最初解いたときは、?マークが出て全く太刀打ちできなかった。しかし、何度かやれば慣れるもんである。また、こういう問題を練習したからこそ、本番の受動態の進行形くらい楽勝といった感じになるともいえる(笑)。
ということで、パート1というと問題数も少ないしなんとなく正解できちゃうということで、あまり対策をしていない(対策を知らなかった)方もいるかもしれない。是非、参考にしてもらってパート1で満点を取ってもらいたい。また満点を取らなくても、TOEICの出だしでつまづかず、余裕を持って解けるためにもこの記事は書いたつもりである。